表現の種類について

やきものの表現にはたくさんの種類があります。

ビスク

ビスクとは、釉薬がかかっていない状態を指します。

ビスクの仕上げは、釉薬のつやによる反射や映り込みがないため、形状の美しさを際立たせ、細かいレリーフもぼかさずに表現できます。

白磁のビスクは高温で焼成されるため、液体が染み込むことはありません。ただし、表面に微細な凹凸があるため、汚れが付きやすいという特徴があります。

汚れが気になる場合は、メラミンスポンジでやさしく磨いてください。頑固な汚れには、酸素系食器用漂白剤に浸してから、しっかりと洗い流してください。

カトラリーなどの金属が擦れると、メタルマーク(金属製のカトラリーなどが触れた際にできる跡)が付きやすくなることがありますのでご注意ください。

練り込み

セラミック・ジャパンの練り込み土は、白磁に顔料を混ぜ合わせた素材です。

白磁のきめ細やかな表情はそのままに、均一で優しい色合いが特徴です。

釉薬

釉薬は、やきものの表面に形成されるガラス質の部分です。

この釉薬は、陶磁器を丈夫にし、その美しさを引き出すために長い年月をかけて研究されています。

釉薬の表現の幅は非常に広く、様々な色彩や質感を楽しむことができます。

釉薬は、使用される土の種類に応じて調整され、そのバランスによって独自の風合いが生まれます。

セラミック・ジャパンの商品には、主に光沢のある釉薬とマットな釉薬の2種類があります。

光沢のある釉薬は滑らかな表面を持ち、透明感や色彩の深みを表現します。

一方、マットな釉薬は表面に微細な凹凸があり、陰影が柔らかく落ち着いた風合いが特徴です。

マットな釉薬は、その表面の特性から、光沢のある釉薬に比べて茶渋などの食物の色素が付きやすく、メタルマーク(金属製のカトラリーなどが触れた際にできる跡)も付着しやすい傾向があります。

  • つやのある釉薬

  • マットな釉薬

金彩・銀彩

金彩および銀彩は、本焼成した後に、純金や銀を特殊な加工で液状にした絵の具を使用し、約800度で焼き付けた上絵装飾です。

非常に高い伝導性がありますので、電子レンジの使用は絶対に避けてください。

誤って電子レンジを使用すると、パチパチと音を立ててスパークし、金彩や銀彩の表面が荒れてしまうだけでなく、電子レンジそのものが壊れる可能性があります。

また上絵装飾が施された製品は、柔らかいスポンジで優しく手洗いしていただくことをおすすめします。硬いブラシや研磨剤は使用しないでください。

蛍手

蛍手は素地に穴をあけ、その穴に釉薬を充填し焼成する装飾技法です。

穴に埋まった釉薬が光を通し、その様子を蛍の光になぞらえたことで日本では蛍手「ほたるで」と呼ばれるようになりました。

海外では米粒にたとえて”grain of rice”と呼ぶこともあります。

職人が一つ一つ手作業で丁寧に仕上げるため、高度な技術を必要とする表現方法です。

雲母金彩

雲母金彩は、本焼成した後に、雲母という鉱物で作られた絵具を使用し、約800度で焼き付けた上絵装飾です。

マット調でキラキラと光る色調が特徴で、電子レンジでの加熱が可能です。

上絵装飾が施された製品は、柔らかいスポンジで優しく手洗いしていただくことをおすすめします。

硬いブラシや研磨剤は使用しないでください。